1.沿 革
安房中央地区は、南房総の南端にあり東南は太平洋、南西は東京湾に接し年間平均気温15度、年間降水量1,750mm温暖な気候に恵まれた都市近郊農村地域にあり、館山市及び南房総市(旧安房郡丸山町、三芳村)2市に跨る農用地991haを受益としております。 館山市を中心とした本地域は2級河川平久里川、滝川、丸山川などの河川があり古くから農業用水を取水していました。しかしこれらの河川は地形的に流域が少なく、一旦日照りが続けばたちまち用水が不足し、ため池、浅井戸(風車)などを造ったりして営農してきたが充分な用水が確保できず常に干ばつに悩まされてきた。 昭和27年頃、地元有志で新しくダムを造り用水を確保しようとする気運が高まり、県にかんがい排水事業申請が出され用水源を2級河川丸山川へ求めることとし、県・市町村・地元一体となって推進にあたり昭和33年5月漸く安房中央用水改良事業として事業実施の見通しがたち土地改良区が設立された。 昭和45年安房中央ダム(総貯水量210万トン)が完成し、その後25kmにも及ぶ幹線用水路が建設され安房中央用水改良事業も昭和54年に竣工を迎えた。 また、平行してほ場整備事業も3地区実施され、総面積976haの農地が整備され昭和63年に完了。現在、ダム・頭首工・揚水機場などの農業用施設の維持・管理・補修、農林漁業資金の償還業務等を行っている。
また、安房中央ダム取水設備の老朽化に伴い県営かんがい排水事業(施設更新事業)安房中央地区として平成16年度新規採択を受け平成18年度から本格的に改修工事に着手している。
2.組織の概要
組合員数 2,212名 、 総代 51名 、 理事 11名 、 監事 2名 (事 務 局 8名)3 地区面積及び組合員数
関係市町村名 | 受益面積ha | 比率% | 組合員数 | |
---|---|---|---|---|
館 山 市 | 704.9 | 65 | 1,387 | |
南房総市 | 371.8 | 35 | 825 | |
計 | 1,076.7 | 100 | 2,212 |
4 実施した主な事業
(事業費単位百万円)
事 業 名 | 地区名 | 主な事業量 | 事業費 | 工 期 |
県営かんがい排水事業 |
安房中央 |
安房中央ダム 貯水量210万トン |
3,699 |
S36〜53 |
平久里川用水障害事業 |
平久里川 |
受益面積 A= 65.0ha |
1,999 |
S42〜45 |
県営ほ場整備事業 |
丸山川右岸 |
受益面積 A= 227.5ha |
89 |
S47〜57 |
〃 |
安房中央東部 |
受益面積 A= 377.0ha |
3,284 |
S47〜60 |
〃 |
安房中央西部 |
受益面積 A= 372.0ha |
3,185 |
S49〜63 |
団体営かんがい排水事業 | 安 馬 谷 |
受益面積 A= 43.6ha |
13 |
S52〜53 |
農業用河川工作物応急対策事業 | 西 郷 |
受益面積 A= 12.96ha |
84 |
S54〜57 |
県営施設整備事業 |
安房中央 |
用水路工 L=1.5km |
149 |
S62〜H3 |
合 計 | 12,622 |
西郷頭首工 平久里川水門
(事業費単位千円)
事業名 | 地区名 | 事業内容 | 事業費(千円) | 予定工期 |
---|---|---|---|---|
県営かんがい排水事業 | 安房中央 | 取水設備更新1式 | 1,465,500 | 平成16年度〜平成30年度(予定) |
県営ため池等整備事業 | 大正堰 | ため池整備工事1式 | 286,100 | 平成22年度〜平成30年度(予定) |